イメージトレーニングの秘訣
「百聞は一見にしかず」といいますが、ビジュアルな情報は言葉をはるかに凌いでいます。ですから、建物を建てるときには設計図だけではなく「完成予想図」とか、「模型」「モデルルーム」などをつくりますね。それほどに「一見」の価値は大きいのです。
イメージトレーニングはその「ビジュアルな情報」を利用した、心のトレーニングです。
みなさんは温泉番組はお好きですか? タレントの方が気持ちよさそうに露天風呂に入るシーン、おいしそうに名物料理をほおばる姿に「行ってみたいな …」という気にさせられます。イメージトレーニングは同じ原理を使っています。つまり、「わくわくする体験」で行動を促すのです。今まで以上の成績や成果をあげる、新たな技を習得するなどのためにイメージを使うことが最近盛んになりました。また、自分を癒すイメージを利用して、遠くまでいかなくても、心のリゾートを体験することもできます。イメージの力は強いのです。
「ゴルフのイメージトレーニングをやってもなかなかスコアが …」
「やせるイメージを描きながらダイエットしているのになかなかやせない …」
ゴルフなら練習も必要ですし、ダイエットならそれなりの運動やカロリーコントロールが必要です。ですから、描いただけで成果が手に入るという夢のようなことはありません。
でも、イメージトレーニングはその努力を続ける力を維持し、達成を早める効果があります。「~だったらいいのにな …」という漠然とした夢をもっているのでしたら、あきらめずに、「イメージ力」をつけて、実現する姿を手に入れてみましょう。
トレーニングをしてもうまくいかないという人の共通点は、以下のとおりです。
1. イメージが不明確である場合 → 抽象的であったり、はっきりとしていない
2. どこかで成功を疑っている場合 → 「願望」から抜け出せないでいる
3. 不安な気持ちが入り込んでいる場合 → どこかで「言い聞かせ」になっている
それぞれへの対策としては・・・
1. なるべく五感すべてを使って、それが「実現した状況」をリアルに体験する
2.「~だったらいいのに」ではなく、「~になる」と、実現した姿を肯定形で描く
3.「できていない自分」「予想される困難」が思い浮かんでも、ただゴールのみを描く
イメージトレーニングを成功させるには、「かげり」を作らないことがコツです。 実際のゴルフの練習やダイエットでは、そのプロセスには努力や難しさと向き合うことに なるでしょうが、イメージを描くときには、晴れ渡った青空を見上げるようなさわやかな気分で、子供のように純真に描きましょう。イメージという推進力をエネルギーとして、成果を手に入れるまでの過程が楽しい期間に変わるのです。
まずは青空というおおきなキャンバスの中に、ゆっくり流れる白い雲をながめながら、あなたの「夢」を具体的なイメージとして描いてみませんか? しっかりイメージができたら、からだが実現に向けて動いていることに気づくでしょう。