本物のポジティブシンキング
「ポジティブシンキング」という言葉をきいたことがありますか?日本語にすると「肯定的な考え方」というところでしょう。ポジティブな考え方や生き方ができることは生活を豊かで楽しいものにしてくれます。しかし、ポジティブシンキングの盲点を知らないでいると、「前向きな考えで苦しくなる」ということもあります。例をみながらご一緒に考えてみましょう。
Aさん
「僕は何をやってもだめです。何をしても中途半端で…、きっと将来もいいことないな…」
Aさんの先輩
「まあ、そうくよくよしないで。挑戦する気持ちがあるだけでもすごいよ。その精神がきっといつか何かをつかむ気持ちを生むことになるよ!!」
Aさん
「そうですね。こんなに弱気じゃだめだ!絶対にこれから悲観的になんか考えないぞ!」
Aさんはその時は、先輩の言葉で元気が出たのですが、一人になると、その元気も長続きせず、翌日には、またため息をついている自分に気づいて、「なぜだろう?」と思ったとのことです。
Aさんのネガティブ(否定的)な気持ちに対して、先輩は「ポジティブシンキング」で、はげましました。ここまではとてもいいですね。ところが、Aさんは自分の気持ちや行動を立て直そうとして、「新しい自分に生まれ変わろう」と焦ってしまいました。ここがポイントです。
ポジティブになろうと焦るあまり、今の自分を「あるがまま」に受け止められずに「だめだ!」と否定してしまっているのです。これでは「ポジティブ」という名の「否定」です。
今の自分から目を背けようと焦ると「現状の自己否定」になってしまいます。これでは、本当のポジティブとはいえませんね。ポジティブシンキングが成功するには、現状の自分もあるがままにしっかり見ながら、現状も未来も同様に「肯定的に考える」ことが大切です。
今の自分を大切に!これがポジティブシンキングの原点です。